もたさんへ。

もたさんへ

 

 

 

こんばんはもたさん。

 

いつもぶりです、もたさん。

 

お元気でしょうか。

 

 

 

もう一年が過ぎたのですね。

 

今年は閏年なので、366日。

 

お元気でしょうか。

 

 

 

私は今年の秋、はたちになります。

 

世間一般で、おとなと言われるようになる歳になります。

 

もたさんが、なってはいけないらしい、と言っていたものに

 

なってしまうみたいです。

 

 

 

にもかかわらず、去年と、一昨年と、そのまえと、

 

なんら変わりない夜を過ごしています。

 

もたさんの音楽も聴いています。

 

13のときに出会った時のまま、ずっと変わらないまま。

 

 

 

…去年の明後日くらいに思っていたかなあ、

 

”もたさんはいつまでも、私のひとつ年上だ” ってことを。

 

それもたぶん、変わりません。

 

今日が終わって、夏が終わって、秋におとなになってしまったって、

 

変わらないとおもいます。

 

 

 

 

思春期と呼ばれる年頃になったころから、

 

自分と同じくらいの年の子が、いろんなシーンで活躍しているのを見ると

 

なんだか悔しくって、勝手に虚しくなって、なにもしないくせに よく泣いたりもしました。

 

本当にばかみたいですけど。

 

 

 

でも もたさんは、

 

なんか もたさんには、

 

そんな思いにさせられたことが 一度もないんです。

 

不思議。

 

 

 

 

 

あんなにかっこいい、おもしろい音楽を描いていたもたさん。

 

ひとりぼっちの押入れの夜に、いつもいてくれたもたさん。

 

ほんとにもう無理だと思った時、いつも救ってくれたもたさん。

 

 

 

一方的で自己中心的で情けなくてみっともなくてくだらない想いだけど、

 

今年もやっぱり伝えておきたいんです。

 

 

 

あなたが大好きだった。

 

あなたのこと なにひとつ知らなかったのだろうけど

 

あなたのことも あなたの音楽も

 

大好きだった。

 

 

 

自分のことばかりですみません。

 

でももう こんなことしか言えません、まだ子供だから。

 

あなたの音楽に、言葉たちに、どれだけ救われてきたことか。

 

一度でいいから、ちゃんと伝えたかった。

 

 

 

なにもかも もうどうでもいいかと思っていた去年の今頃の私に

 

そんなことを思わせたもたさんには

 

やっぱりかなわんのです。

 

 

 

 

 

…意外に長くなってしまいました、この辺で失礼したいとおもいます。

 

夏が終わって涼しくなったら、私は本当に

 

なってはいけない、らしい、おとなにならなくてはなりません。

 

でもたぶん だいじょうぶですよ。

 

こんなに軽々しく言っていいことではないかもしれませんが

 

もたさんの音楽がいてくれるので たぶんだいじょうぶです。

 

だいじょうぶです。

 

 

 

 

…ほんとに自分のことばっかりになっちゃいました、申し訳ないです、こんな夜に。

 

 

 

 

では

 

 

おやすみなさい もたさん。

 

 

これからもまた、

 

 

音の中で 夜の中で会いましょう。

 

 

 

 

 

おやすみなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

19歳の私より。